Me163 コメット

メッサーシュミットMe163コメット(彗星)は、第二次大戦中にドイツで極秘に開発され、史上唯一運用されたロケットエンジン搭載の戦闘機である。この機体は性能面でも設計面でも前例のないもので、当時最速の戦闘機であった。2分で3万フィートまで上昇し、ピーク時の速度は950km/hを超え、大口径の30ミリ機関砲を2門搭載していた。1941年に初飛行、1944年5月に戦闘に初参加した。JG 400などのコメット専用部隊が結成され、四発爆撃機を中心に敵機16機を撃墜したものの、その運用や操縦の難しさから労力に見合う成果は無いと判断され、計470機程度の生産となった。しかしコメットの開発がきっかけとなり、同じくロケットエンジンを搭載した垂直発射式のBa349や、戦後にアメリカで開発されたデルタ翼迎撃機コンヴェアXF-92といった後続の兵器を生み出したほか、当時コメットの資料がドイツから同盟国日本に提供され、局地迎撃機「秋水」が開発された。この後、このコメットが担った局地迎撃の役割は、地対空ミサイル(SAM)に引き継がれてゆくこととなる。

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  ミリタリー
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  乗り物・メカニカル
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